新年号元年に「世界遺産」頂上まで、チャレンジしてみませんか?

精神・体力を使い切ってようやく拝見できた、富士山頂の御来光

新年号の正式転換から3ヶ月ぐらいしか経っておりませんが、貴重な「元年」は残り半分しかないですね。
色んな人事物が「元年ブーム」に乗っている最中に、「世界遺産」富士山の頂上で「標高3,000メートルの朝日」を拝観してみませんか?
今回は筆者の経験をもとに、4つの登山ルート中に一番人気のルート「吉田ルート」のもう一つの登り方、0合目登頂を紹介したいと思います。

富士山って初心者でも軽い気持ちで行ける場所なの?

今回の起点・富士急行「富士山駅」構内の案内看板

あくまで個人の感想ですが、答えは「YES」です。
勿論幾つの前提がありますが、すっかり観光地化された今だと、たとえ初心者でも体調管理・歩行ペース・最基礎の登山装備等をきちんと対応できれば、百名山巡りの1本目が富士山!という事が決して無理難題ではありません。
実際、筆者自身も7年前初登頂した際、まさに「勢いに任せて」という、最後まで不安を抱いてながら「初登山・初登頂・初百名山」の三拍子揃った経験でした。

もう一つの「吉田ルート」?

富士山の4つの登頂ルートのうち、もっとも人気な「吉田ルート」。
関東方面の登山者(外国人観光客含め)殆どこのルートから「はじめてのMt.Fuji」を体験したと思います。都心部から登山口までのアクセスの良さ、4ルート中最も優れた山道整備度等が、一番大きいメリットです。

一般観光客・登山者がよく利用している「スバルライン五合目」駅の多目的レストハウス

今回筆者が選んだのは5合目(つまり山の中腹あたり)から登頂するルートではなく、「吉田馬返ルート」と呼ばれていた、麓から登る古来からの吉田登頂ルートです。理由は、このルートだけが「0合目から10合目走破」の証ー「富士登山認定書」の申込用紙が貰えるからです。

申込用紙を郵送若しくは現地投函して、少し時間経つと、 このような登頂証明書が記載された住所に届きます。

普通の「吉田ルート」より厳しい、時間・天候・体力の勝負

富士浅間神社の奥から、吉田口遊歩道に沿って、登山口に目指す。

この登り方がどこかキツイというと、やはり距離と思います。仮に復路が0合目まで降りず、スバルライン五合目(普通の吉田登山口)に降りるとしても往復合計24km超えてしまって、さらに累積標高変化も3000+1500ぐらい(スバルライン五合目)あるので、軽く十数時間のコースタイムでなっております。真っ当に0合目↔10合目往復するとそれ以上の距離・時間・累積標高差になります。さらに開山期間は真夏のため、35℃越えの快晴から頂上気温1桁(筆者が体験したことある富士頂上最低温が4℃)の変化に対応する衣類が確実に備えるべき。

筆者が2日0泊合計24時間(頂上で剣ヶ峰登頂+火山口鉢巡り)で0合目↔10合目クリアの翌日が、本当に立ったままでも爆睡できるぐらい体力底つきになりました。

平地エリアの休憩ポイント・中の茶屋

五合目の最初の山小屋。ここより上が本格的登山ルート。

ありがちな「全部入れ」パッキング(荷造り)だと、かえって負担になる可能性が…

名物なのかどうかわかりませんが、富士山ゆずサイダー。

個人体質によって異なる場合もありますが、高山病発症の境目が大抵標高3,000m前後かと。息継ぎが苦しくなったり・体異様に寒かったりしたら必ずこの標高で一度休憩して、体勢を直せましょう。

ここまでの長距離になると、たとえ1kg未満の水・食料・道具でも、後ほど高標高エリアにて体力を蝕む元になるので、「備えあれば憂いなし」ではなく、体温保持=高山病の発症確率を大幅に下げる防寒防風雨除け用具・救急薬品・靴補修用具・着替え衣類等の優先道具以外は、できるだけ減らした方が良いと思います。観光地されたおかげて、開山時期ならば深夜でも吉田ルート高標高エリアの山小屋物販が営業しているので、嵩張る食料と重さが持つ飲料水は、「高山値段」ですが現地で調達するのも一つの方法だと思います。

吉田ルート随一の長丁場・七合目から八合目までの途中は、数多く山小屋が営業しております。

新年号の元年に、日本の「天辺」に目指してみませんか?

眼下の雲海

山登りは一体どこか面白いでしょうね。少なくとも筆者にとって、ある意味「修行」だと思います。
貧弱な人間がいかに知恵を駆使して身の安全を守りながら、一人だったり仲間とお互い支えたり、ひたすら頂上(=目標)に目指して。
そして頂上で終結ではなく、ちゃんと下界まで戻れるこそ、プロの登山者だと思います。今回は器材・衣類選び等を全く触らないですが、それは登山靴・ザック以外な物なら、結構代用品が見つかりやすいので、何より基礎体力・脚力が普段から少しずつ鍛錬することが優先すべき事項です。

もし機会あれば、皆様も是非一度ぐらい、「日本の天辺」まで足につく気持ちを感じてみましょう!

 

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