飲食店で使用する計算式一覧

 

はい、syouです。
本日は3ヶ月間勉強した一部をアウトプットさせていただきます!の

第3弾です!

今回ご紹介するのは、「飲食店で使用する計算式一覧」
というテーマでご紹介していきたいと思います。

飲食店で使用する計算式一覧

利益率=利益÷売上高×100
回転率=客数÷席数
売上高=客単価×席数×回転率×営業日数
利益=売上高−原価(材料費)−経費(賃料・人件費・光熱費・広告費など)
原価率=原価÷売上×100
1品の原価率=原材料費÷売値×100
原価=売値×原価率÷100
FLコスト=食材+人件費
FL率=(食材費+人件費)÷売上高×100
損益分岐点=固定費÷{(売上高−変動費)÷売上高}
※損益分岐点=固定費÷(1−変動費÷売上高)でもあり

・利益率の計算

利益率は高いほどいいですが、
一般的には飲食店の利益率は10%あれば、優良な経営をしている店舗と言われています。

利益率=利益÷売上高×100

 

で利益率が出ます。

下記の店舗を例にして、順を追って説明していきます。

 


 

【デリシャス居酒屋】 25席 平均客単価4,000円 日/30客数人

11月の売上高 100% ¥3,000,000-
経費
変動費
原価(材料費) 30% ¥900,000-
水道光熱費 7% ¥210,000-
人件費 30% ¥900,000-
その他 10% ¥300,000-
固定費
家賃 10% ¥300,000-
利益 13% ¥390,000-

 

経費とは「店舗の経営、売上のために必要な費用」のことです。
飲食店は、料理を提供する箱(家賃)とお客様を呼び込む販促費、仕込むための材料費と水道光熱費、それを作る人件費と提供や会計をするための人件費、など様々な費用が発生すると思います。その全ては経費となります。

経費の中でも、変動費と固定費に分かれ、毎月の経費が増減するのが変動費毎月決まった経費が固定費になります。

 

変動費とは
・原価(原材料費、仕入れ)
・水道光熱費
・人件費
・その他(販促費など)

固定費とは
・家賃


※水道光熱費を固定契約していれば固定費になります。


回転率の計算

回転率=客数÷席数

 

上記の表から計算すると、

1.2 = 30 ÷ 25

になります。


売上高の計算

売上高=客単価×席数×回転率×営業日数

 

上記表から計算すると、

3,000,000 = 4,000 × 25 × 1.2 × 25

になります。

 


利益の計算

利益は売上から経費を引いた額が利益になります。
※経費(使う食材、それを作る人件費、それを作るために必要な水道光熱費など)

利益=売上高−経費(変動費、固定費)

 

上記の表から計算すると、

390,000 = 3,000,000 ー 2,610,000

になります。

 


利益率の計算

利益率=利益÷売上高×100%

 

上記の表から計算すると、

13% = 390,000 ÷ 3,000,000 × 100

になります。

 

・原価計算

原価とは製造原価なども含む場合がありますが、今回は原材料原価です。
食材費になります。


原価率の計算

原価率=原価÷売上高×100%

 

表から計算すると、

30% = 900,000 ÷ 3,000,000 × 100%

になります。

 


 

一品の原価率の計算

一品の原価率=材料費÷売値×100

 

下記表から計算すると、

30%=93÷310×100

になります。

【デリシャスもつ煮込み】  ¥310-

材料 使用量 単位 単価 原価
豚もつ 70g g 0.6 ¥42
人参 20g g 0.5 ¥10
大根 30g g 0.15 ¥4.5
こんにゃく 20g g 0.3 ¥6
長ネギ 15g g 0.18 ¥2.7
生姜 5g g 0.9 ¥4.5
出汁 180g g 0.1 ¥18
3g g 0.6 ¥1.8
味噌 4g g 0.35 ¥1.4
醤油 3g g 0.3 ¥0.9
味醂 3g g 0.4 ¥1.2
原価合計 ¥93
原価率 30%

値と原価率を先に決める計算

先にいくらで売りたくて、原価率はどれくらいで抑えたいのか?
を決めてから、原価(食材)をこれくらいで抑えなければならないと算出できます。

 

原価=売値×原価率÷100

上記表から計算をすると、

93=310×30÷100

 

この計算だと、
「モツ煮込みを310円で売って、原価率は30%でおさえたいなぁ…(計算中)93円まで原価(食材費)が使えるのか!」
となるわけです。

 


【原価率は30%にしなければダメ?】

原価率は一般的には30%がいいとされていますが、全てを30%に設定する必要はなく、
例えばモツ煮込みの原価率を40%に設定をし、「デリシャス居酒屋の名物のもつ煮込みの量が多くて安いんだよ〜」という感じに集客する料理を作って、唐揚げの原価を20%に設定して合わせて注文をしてもらえばいい訳です。

あと、モバイルオーダー会計や定食のメニューを画像認識システム、食事券売機など機会を導入して、人件費を削減できれば、原価率を上げ流ことも可能です。

 

原価率に正解を求めるのであれば、それは高い顧客満足度ではないでしょうか?

というのも、海辺にある変わった形の0円の流木をきれいに磨いて5,000円でネット販売しても売れると思うんです。
(流木を探して磨く時間を人件費と換算すると赤字でもっと工夫が必要ですが笑)

とにかくどんなに高いものでもお客様がそれにお金を出す価値があると思えば物は売れますよね。

安いお肉でもお客様を”どう満足させられるか”
柔らかくして美味しくするのか、はたまた、付け合わせを加えてきれいに見せるのか、などの付加価値をつけることでも原価率を下げることは可能ですよね。

 

・FLコスト(比率)

FLコストとは、

Food(食材)のコスト、
Lobor(人材)のコストという意味。

原価と人件費のことですね。
※FLRコストという場合もあり、この場合、Rent(家賃)が入ることもあります。

原価と人件費の比率を出しておくことでどれくらい利益が出ているのかというのがわかります。

 


FLコストの計算

FLコスト=原価+人件費

初めの【デリシャス居酒屋】11月の売上から計算をすると、

1,800,000 = 900,000 + 900,000

 


FL比率の計算

FL比率=(原価+人件費)÷売上×100

【デリシャス居酒屋】11月の売上から計算をすると、

60% = 900,000 + 900,000 ÷ 3,000,000 × 100

 

 


・FL比率50%〜55% → 有料店舗
・FL比率55%〜60% → 平均店舗
・FL比率60%〜65% → 赤字店舗

と言われています。

ということで【デリシャス居酒屋】はギリギリ平均店舗に入りました。
赤字店舗に入ってしまったら、原価や人件費を見直す必要があります。

・決めた使用量より多く食材を使用していないか
・ロスが多くないか、
・働くスタッフは適正人数か

などを見直していきましょう。

 

・損益分岐点比率の計算

損益分岐点とは売上を経費で引いて0になる地点のことです。

なので、損益分岐点より上に行けば利益が出ますし、逆に下に行けば赤字になります。

これを理解していないとお客さんは増えて売り上げは上がっているのに利益が出ない…
なんてこともあります。

 


損益分岐点の計算

 

※売上高から変動費を引いたものを「限界利益」と呼ばれています。
なので、損益分岐点=(限界利益÷売上高)÷固定費 でも計算ができます。

【デリシャス居酒屋】で計算すると、

2,264,150 = 1,200,000 ÷ {(3,000,000 − 1,410,000) ÷ 3,000,000 }

になります。

売上が¥2,264,150-を下回ると【デリシャス居酒屋】は赤字ということですね。

 


損益分岐点比率の計算

損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷売上高×100

損益分岐点比率=限界利益÷売上高×100でも計算できます。

【デリシャス居酒屋】で計算すると、

75.47% = 2,264,150 ÷ 3,000,000 × 100

になります。

 


・60%未満:超優良店舗
・60~80%:優良店舗
・81~90%:普通店舗
・91~100%:損益分岐点店舗
・100%超:赤字店舗

と言われています。

損益分岐点比率では、
【デリシャス居酒屋】は優良店舗に入れました。


これから開業を考えている方は、開業してすぐ閉店してしまったとならないよう、数字で黒字になる見込みがあるのか算出してから開業しましょう。既に経営している方は、こんな状況だからこそ、数字での確実な黒字経営ができるよう数字を見直してみてはいかがでしょうか?

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