踏み間違いによる自動車事故防止に有効?「ワンペダル」とは

交通事故による死者数は年々減少傾向にはありますが、それでも2019年だけで3,000人以上の方が亡くなっています。
交通事故がなくならない限り、心から安心して生活することはできません。

交通事故の原因の一つにアクセルとブレーキの踏み間違いが挙げられます。
踏み間違いの事故は高齢者のドライバーの方が多い印象がありますが、世代に関係なく踏み間違いを起こすリスクはあります。

特にドライバーがパニック状態のときには踏み間違いのリスクが高いと思われます。
以前テレビで見て非常に印象に残った実験があります。
ドライバー歴も長く、無事故を貫き通してきた方数名に、練習コースで運転してもらい突然大きな音を出すというものです。
結果はというと一瞬アクセルとブレーキを踏み間違え、障害物にぶつかってしまった方が何人もいました。
このようにイレギュラーなことが起きた場合、パニック状態になることで踏み間違いによる事故のリスクが上がると考えられます。
イレギュラーなことの一例として、ドライバーが急いでいる、人や動物の急な飛び出しがあった、前のトラックの荷物が落下したなどがありますね。

近年は自動運転がどんどん普及していくような流れがありますが、完全な自動運転の実現はまだ先のことです。
自動運転が普及しても自分で運転したいという方も恐らく一定数いらっしゃるはずです。
そこで踏み間違えのようなヒューマンエラーによる事故を少しでも減らすための仕組みについてご紹介したいと思います。

特許取得済の安全設計ペダル「ワンペダル」

今回ご紹介するのは安全設計ペダル「ワンペダル」です。
ワンペダルはアクセルとブレーキが一体になったペダルで、熊本県のナルセ機材有限会社で制作されています。
自分はたまたまテレビで見たときに知り、非常に感心して、今回記事を書きました。

アクセルとブレーキが一体?どういうこと?と疑問に思う方も多いと思いますのでまずは下図をご覧ください。

図のようにアクセルレバーとブレーキペダルが一体となっています。
そもそも踏み間違えの原因にアクセルとブレーキのどちらも「踏む」という動作であることが挙げられます。
ワンペダルはアクセルは「足を傾ける」ブレーキが「ペダルを踏む」という動作であるため、踏み間違えが起きません。
アクセルレバーを傾けた状態であってもブレーキペダルを踏めばブレーキがかかります。
そのためパニック時にアクセルをかけ続けてしまうというリスクが低減できます。
また、アクセルとブレーキの動作ごとに足を移動する必要がないのも楽です。

ちなみにアクセルペダルが両サイドについたタイプもあります。

交通事故は起こしたドライバーの不注意と片付けてしまうのは簡単ですが、多くの事故が発生している現状を見ると
こういった仕組みを見直す発想は非常に有効だと思います。
交通事故は他人事ではありません。
この記事によって起こるはずだった交通事故が一件でも減れば幸いです。

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